残雪の百名山
春の花々が次々に咲く頃、山々にはまだ多くの雪が残っていたりします。これまでに撮ったこの季節の日本百名山の写真10枚を選んでみました。
岩手山 日の出 ’91. 5. 8.
雪残る車道を歩き、秋田駒ヶ岳の避難小屋で一夜を明かします。朝から霞む春の空。岩手山は見る角度によりさまざまな姿を見せてくれます。
鳳凰山 朝焼け ’90. 5.16.
5月の新雪が吹き上げる強風に舞います。南アルプス仙丈岳で迎える朝。左には地蔵岳のオベリスク。中央が最高峰の観音岳。右に薬師岳。鳳凰三山です。
焼岳 朝焼け ’97. 4.12.
天候が回復しても、朝から見事に春霞。西穂山荘からの焼岳。遠く乗鞍岳も見えています。
剱岳 朝 ’96. 5.15.
北アルプス、種池。締まった残雪になっても残るシュカブラー風雪紋。岩に鎧われた剱岳も、たっぷりの雪をまとっています。
鹿島槍ヶ岳 ’96. 5.15.
種池から爺ヶ岳へ登ります。威容を示す双耳峰の鹿島槍ヶ岳。現れた雷鳥は夏毛に変わりつつあります。
鷲羽岳 ’92. 4.19.
ゴールデンウィークに向けて、小屋開けのための入山。双六小屋から双六岳に向かうとシュカブラの雪面。鷲羽岳の左奥に水晶岳も見えます。
斜里岳 ’07. 5.21.
5月後半になっても北海道では雪が降ります。知床峠は通行止め。迂回したおかげで、新雪の斜里岳に出会います。
苗場山 夕日 ’11. 4.14.
新潟・群馬県境の平標(たいらっぴょう)山にテントを張ります。名だたる豪雪地も、稜線の雪は締まって歩き易くなっています。苗場山に夕日が沈みます。
月山 黄昏 ’89. 5.18.
東北、朝日連峰、竜門岳。冬に積もった雪は、融けたり、締まったり、崩れたり…。彼方に霞む月山。黄昏にわずかに色づきます。
大山 月の出 ’10. 2.28.
見る場所ごとに姿を変える大山。西面は端正な姿。この年は雪が少なめだったでしょうか。思いがけず満月が昇ってきます。
大山はかなり季節がずれるのですが、残雪の百名山の写真10枚を、朝から夜へ、一日の時間を追うように並べてみました。撮影した時のことを思い出して、コメントも添えてみたのですが、いかがでしょうか。