季樹歳彩-写真歳時記

きぎさいさい

氷の造形

1988年11月16日、美濃戸から八ヶ岳に向かいます…

f:id:notahiro:20201114152741j:plain赤岳鉱泉に向かう沢沿いには面白い氷の造形…

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やっぱり自然って不思議…

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翌日阿弥陀岳へ。朝、赤岳を見ながら稜線へ。でも取り付きの岩に雪が張り付き、登れません。断念して山を下りました…

その後いろいろな氷の造形を見ましたが、この時が印象に残る最初のもので、今見てもなかなか面白い姿です。そのあと、阿弥陀岳と中岳の鞍部まで登ったものの、阿弥陀岳には登れませんでした。アイゼンなどをもっていっていなかったのです。山はしっかり冬。まだよく分かっていなかった頃の話です…

槍ヶ岳

1985年10月、槍ヶ岳に登ります。当時はまだオフシーズンなら上高地も車を乗り入れられて、前日に上高地入り、朝から歩いて槍ヶ岳に着いたのは夕方です…

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すっきりしない天気だったのですが、西の空で雲が切れて沈む夕日が姿を見せます。笠ヶ岳の右奥に白山。その辺りに日が沈みます…

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しばらくすると雲が焼け始めます。姿や色を変える雲を、槍ヶ岳の山頂で眺めていました…

当時はカメラを始めたばかり。リバーサルフィルムも2本目。本格的な登山としての北アルプスも初めてでした。この夜は寒くて眠れませんでした。ツェルト泊。羽毛シュラフも持っていなかったのです。動けば体が温まる。ということで暗い内に出発。でも道が分かりません。岩の隙間に潜り込んで明るくなるのを待ちました。その後は順調に進み、大キレットを通過、奥穂高岳へ。そこは霧の中。吹き付ける風で辺りは白くなっています。氷点下。樹氷。前夜の寒さに懲りて、山を下りることにします。動き初めが早かったので、上高地には明るい内に着きます。二日の行程を一日で歩いてしまいました。そして自宅を通り越して友達の家に遊びに行きます。若くて元気でした。でもちょっとやり過ぎ。夜には具合が悪くなって、寝込んでしまいました…

幌尻岳 ぽろしりだけ

1986年9月26日、日高山脈、戸蔦別(とったべつ)岳に登ります…

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正面に幌尻岳。標高2052m。日高山脈の最高峰。日本百名山。黄葉の山。北カール。山頂はわずかに初冠雪…

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水をたたえる七ツ沼カール。この夏、幌尻岳に初登頂し、その夜を過ごした場所。早朝、大型動物の気配に怯え、ツェルトの外に出られませんでした。初めての日高山脈。初めての渡渉。原生の山に感動し、とても気に入ったのですが、あまりいい写真は撮れませんでした。それで再チャレンジ。でも日帰りです。戸蔦別岳往復の強行軍…

まだ写真を始めて間もない頃のものです。中判カメラを手に入れ、東北・北海道へ長い撮影旅行。2度の幌尻岳・戸蔦別岳も、前回の大雪山もこの時のものです。カメラ操作も不慣れで、いい写真が撮れても、腕ではなく、足で撮っていると答えていました。体力だけはありました…

大雪山 初冠雪

1986年9月20日、雨は雪に変わり、初冠雪。天気も回復してきています…

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赤岳から左に白雲岳。右奥に旭岳。黒布を被って撮影していると、右下にフレームインしてくるシマリス。広角レンズでは小さくしか写っていませんが…

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白雲岳へ。大雪山の最高峰、旭岳を撮ります。押し寄せる雲海。山肌は細かくえぐられた浸食の谷模様。紅葉。新雪

写真整理も進まないまま、無計画にアップしていたら自分でも訳が分からなくなってしまいました。それで今回は写真を始めた頃のもの。前日同じコースを往復。天気が悪くて成果はありませんでした。そしてこの日です。当時使っていたのは蛇腹の中判カメラ。黒い布を被り、ピントグラスにルーペを当てて撮っていました。そして初冠雪もこの頃。最近は初冠雪の便りも、随分遅くなってきているようです…

タムラソウ

夏の終わりから咲くタムラソウ。アザミによく似た花…

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’15. 8. 2. 湯ノ丸高原にて トンボがやってきているのがタムラソウのつぼみ…

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’00. 8. 5. 湯ノ丸高原にて 葉にとげはなく、アザミと違う…

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咲き始め…

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’20. 8.20. 浅間山にて 雌しべの先は二股に分かれるようになる…

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まとまって咲くこともある…

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’00. 8.22. 湯ノ丸高原にて 蜜を吸いにやって来ているのはギンボシヒョウモン?

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’95. 9. 1. 浅間山にて 夏の花から秋の花へ…

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’00. 8.22. 湯ノ丸高原にて 鮮やかな花を咲かす…

キク科タムラソウ属。アザミ属などとは別属。シソ科アキギリ属にもミヤマタムラソウなどタムラソウと名のつくものがいくつかあります。いずれも名前の由来は不明となっていて、気になるところです…

ハクサンオミナエシ

山は早くも秋めいて、ハクサンオミナエシが咲き始める…

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’13. 8. 3. 水ノ塔山にて まだつぼみも多い…

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’18. 7.25. 烏帽子岳にて 鮮やかな黄色い花…

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’18. 7.25. 湯ノ丸山にて 小さな花をたくさんつける…

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’11. 8. 2. 奥には噴煙を上げる那須岳

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稜線は花が咲き並ぶ…

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’19. 7.31. 篭ノ登山にて あちらこちらにかたまって咲いている…

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’97. 8. 9. 浅間山にて 暗い樹林帯ではよく目立つ…

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小さな花に小さな距がある…

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’97. 8.30. 黒斑山にて 花はやがて特徴的な実に変わる…

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’03.10.10. 水ノ塔山にて そして葉は鮮やかな草紅葉に…

友達がコキンレイカと言い、私はハクサンオミナエシと主張したことがあります。ハクサンオミナエシ。別名コキンレイカ。図鑑によってはハクサンオミナエシの方が別名になっているものがあるのかもしれません。キンレイカという変種があって、手元の図鑑の写真は高峰高原のもの。私はまだその区別をつけられずにいるので、掲載した写真の中にキンレイカがまじっているかもしれません…

クルマユリ

山で出会う花。大きな花は景色を明るくする…

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’00. 6.24. 野反湖にて 葉が輪生するのでクルマユリ

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’12. 7.26. 利尻山にて 咲き始め…

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’18. 7.10. 野反湖にて 次々咲く…

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’11. 8. 1. 那須岳にて 下向きに咲く花を見上げて…

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’11. 8. 2. 那須岳にて 時に数輪…

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’00. 7.19. 時に多数。北海道では海辺の原生花園でも咲く…

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’19. 7.31. 高峰高原にて 一輪の花を咲かすのに、何年かかかっているはず…

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’03. 8. 7. 北アルプスにて 珍しくまとまって咲いている…

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’12. 8. 4. 北海道・白樺峠にて 霧の中で…

北アルプスの写真は標高2600mほど。北海道では海辺でも咲きますが、やはり山や高原の花。普通に見られて、花も大きく撮りやすいはずなのに、なかなか傑作という写真は残せていません…