グンナイフウロ
山で見る花は日毎にふえていきます。
多くのつぼみ。早くも咲く花… ’14. 7. 8. 湯ノ丸高原烏帽子岳にて
2輪、3輪と咲いて、葯が成熟して… ’02. 6.28. 烏帽子岳にて
花柱の先は5裂。虫もやって来る… ’14. 7.12. 浅間山麓にて
花の色には濃淡があります。 ’17. 6.26. 浅間山麓にて 下の写真も
同じ個体でもつぼみから花びらを落としたものまで…
時間差で咲く方が確実に子孫を残せます。 ’03. 8. 6. 北アルプスにて
花は盛りを過ぎて… ’03. 7.22. 烏帽子岳にて 下の写真も
花は散り、実はゆっくりと成熟して…
成熟した種を飛ばす仕組み… ’03. 8.22. 烏帽子岳にて 下の写真も
この仲間のゲンノショウコは、この姿から御輿(みこし)草ともいわれます。
花が咲き揃っている方が被写体としてはいいのですが、人のために咲くわけではないようです。その分、比較的長く花を楽しめます。グンナイフウロが見られるのは山。でも登山口近くからかなり上の方まで、標高でも随分幅があります。標高の高い方で見られるハクサンフウロは、やや遅れて咲く印象があります。
ミヤマカラマツー花ほころぶ
目立つ花ではありません。地味なくらい。でも…
つぼみ ’02. 6.10.
花ほころぶ ’17. 6.13.
’96. 6.20.
’17. 6.20.
’17. 6.20.
’02. 6.10.
’97. 6.12.
’17. 6.20.
’97. 6.14. 湯ノ丸高原にて
’94. 6.10. 湯ノ丸高原の1枚以外は浅間山麓にて
つぼみがほころび、花咲き始める頃…
そんな姿に惹かれて…
随分撮ってしまいました。
ツガザクラ
ツツジ科の矮小低木。小さくてかわいい…
つぼみ ’02. 5.28. 湯ノ丸高原 烏帽子岳にて 下の写真も
咲き始め
花 ’92. 6.23. 高峰高原 黒斑山にて
’92. 6.22. 黒斑山にて
コメバツガザクラ ’96. 5.27. 黒斑山 仙人岳にて
別属でやや早く咲く印象があります。
より標高の高い山で咲くので、見られるのはもう少し先…
エゾツガザクラ ’00. 7.15. 十勝連峰にて
’12. 8. 3. 大雪山にて
上の2種はよく混生、交雑して、様々な中間的花が見られたりします。
これも別属。東北北部と北海道で見られます。
ツツジ科には他にも草のように見える矮小低木が多くあります。山で見られるこれらの花は、いずれも小さいのに魅力的です。
マイヅルソウ
登山道や林床を飾る小さな花。気付いても、立ち止まる人は少ない…
’01. 5.28. 長野・群馬県境 高峰高原 水ノ塔山にて 下の写真も
小さなつぼみ…
’16. 5.20. 乗鞍岳にて 少しだけ花茎を伸ばして…
’97. 6.21. 長野・群馬県境 湯ノ丸高原 三方ヶ峰 咲き始め
’11. 7. 6. 長野・新潟県境 金山にて
’94. 6.16. 三方ヶ峰にて
’97. 6.21. 三方ヶ峰 林床を埋めて…
’12. 7.16. 鳥海山 雨に濡れて咲く…
’97. 6.12. 浅間山 鶴が舞う姿に見えるでしょうか。
’13. 6.13. 九重山にて
山ではおなじみの花。美しい名前。ユリ科。小さくてかわいい。でも注目されることは、少ないのかもしれません。
ナナカマド
高い山でも木々は芽吹き始めて…
’01. 5.28. 長野・群馬県境 高峰高原にて
’00. 6. 6. 新潟・群馬県境 平標山 小さなつぼみのかたまり
’17. 5.29. 長野県 菅平高原 根子岳にて
’00. 7. 4. 北海道 狩場山 ウラジロナナカマドの新緑とつぼみ
’97. 6.13. 高峰高原 遅れて芽吹く葉
’97. 6.21. 長野・群馬県境 湯ノ丸高原にて
’17. 5.31. 大佐渡山地 膨らむつぼみ
’99. 7. 6. 高峰高原 咲き始める花
’17. 5.31. 大佐渡山地 咲き競う小さな花たち
赤い実と紅葉。秋の主役のようなナナカマドですが、芽吹き、新緑、花…。これからの季節もいい被写体。目を楽しませてくれます。
アジサイ
これからの雨の季節にはやっぱりこの花でしょうか。
’06. 6.17. 埼玉県熊谷市の能護寺。当時の資料で約70種類800株のアジサイ…
’12. 8.10. 北海道伊達市。巨木を訪ねた善光寺はアジサイが満開…
’15. 6.20. 下の写真とともに埼玉県ときがわ町。
雀川砂防公園はアジサイが見もの。
’06. 7.25. 福島県南会津町。ヒメサユリの終わった高清水自然公園にて。
’16. 7.24. 岐阜県ひるがの高原にて。
国道沿いの斜面の下仁田あじさい園には2万株のアジサイが咲き揃います。
有料になりますが、園内散策は見応えがあります。
これだけ大きな花がこんなに固まっていたら、ちょっとうるさくなりそうなのに、意外にアジサイは悪くありません。野生ではありえない群生。野生種も多くて、それなりにきれい。ただ、雨の季節のアジサイは、園芸種の方かもしれません。
カラマツ
カラマツは在来種で唯一の落葉針葉樹。毎年芽吹いて、新緑も美しい…
’94. 5.12. 草津、本白根山。広葉樹に遅れてカラマツも芽吹きます。
’95. 5.26. 浅間山麓。既に小さな松かさのような雌花。
’95. 6.17. 浅間山麓。葉を伸ばし、花も大きく、…もう実でしょうか。
’97. 7. 6. 浅間山麓。成長した実。去年の実とあまり変わらない大きさ。
’17. 5.29. 根子岳。細い葉をいっぱいに広げて、美しいデザインのよう…
’99. 6. 9. 湯ノ丸高原にて
上の写真と同じ日。新緑のカラマツ。
'03. 7.22. 湯ノ丸高原。枝を伸ばすと叢生していた葉がまばらに…
上の写真と同じ日。烏帽子岳に登った帰りは霧。カラマツの林は幻想的に…
’16. 6.17. 浅間山麓。新緑の山のカラマツの巨木。
乾燥した高原によく似合うカラマツ。植林が多いのですが、天然林もあります。日当たりを好む陽樹。火山の荒涼とした砂礫地にもよく侵入して、ガンコウラン、クロマメノキ、コケモモなどに混じって、盆栽のような幼い木を見ることもあります。風の強い稜線では樹形を乱しながら堪えるような姿を見せたり、時に驚くような巨木になって現れたりもします。